スタジアムの芝生管理(今できることを)
先日もお伝えしましたが、スタジアムは閉鎖中ですが、これを機に芝生の様々なメンテナンスに取り組んでいます。
芝生に斜めの縞模様がついているのがわかるでしょうか?
これはリール式の芝刈機で芝を刈る際に、進行方向に芝生が少し倒れるために付く模様で、行きと帰りで逆につくため、これを利用してきれいな縞模様(ゼブラ模様)を作ることができます。
サッカーの試合が行われる際は、オフサイドラインの目安にもなるため、横方向に意識的にこのゼブラ模様をつけており、サッカーを見に来られる方にはお馴染みではないでしょうか。
ただ、いつも芝刈の方向が一定だと、芝刈機の轍(わだち)ができてしまいます。
Jリーグのシーズン中は、それでも横のラインを目立たせるため、他の方向にはあまり刈り込まないのですが、現在はスタジアムの閉鎖中ですので、いつもは行わない方向で刈込を行いました。
この機械を裏返すと、芝刈のリール刃とは別に歯車のような刃がついています。
これで芝生の根を切る他、寝ている芝を立ち上げる効果などもあります。
刈高は普段と同じですが、この機械を使って刈ると、こんなにも芝生が刈り取られます。
今回使用したのは小さな機械で、タイヤもついていないので、芝生に与える負荷は最小限で済みます。
今後も痛みが激しい場所などに部分的にこの機械を使用していく予定です。
スタジアムは壁に囲まれていて、外に比べると風が弱い傾向にあります。
しかし、適度な風は植物の蒸散を促し、空気も入れ替えるため、光合成が促進されるほか、根の生育も促します。
芝生は特に風通しの良い場所を好むので、強制的に風を回す効果は絶大です。
デンカビッグスワンスタジアムの芝生は、一度高さを下げるためにはぎ取ったことはありますが、全体の張替え(入替)は20年間一度も行っていません。
ずっと良い状態を維持していくために、これからのハードな使用にも耐えるために、今できることをやっていきたいと思います。