越後平野の和船 展示中!
「ホンリョウセン」とよばれる舟をカナール橋の下で展示しています。
新潟県スポーツ公園が位置するこの越後平野は、もともと川や水路のほかにも、低湿地が一面に広がっていました。
そのため、漁業や農産物の運搬、交通手段などの暮らしに、大小さまざまな舟が使われていました。
この舟の中でもっとも一般的だったものが、「板合わせ」と呼ばれる構造の舟でした。
板合わせは底にあたる「シキ板」、左右の側面の「ホテ板」の3枚の板でできていて、使われる場所や用途、運ぶものの重量などによってホテ板の開き具合や高さの異なるものが作られていました。
「ホンリョウセン」もこの板合わせの一種です。
板合わせの中でも小回りがきき、漁業に適した舟となっています。
今回展示している舟は2019年のキガタヤ・プロジェクトの「越後平野の暮らしと舟」という企画で、新潟市の船大工・中川仲一氏の監修により、アメリカ人船大工・研究家のダグラス・ブルック氏、ニーナ・ノア氏によって公開制作されたものです。
鳥屋野潟周辺の住民にとって生活に欠かせなかった貴重な舟の記憶を、今後に引き継いでいくために、このスポーツ公園のカナールで展示しています。
公園にお立ち寄りの際は、「ホンリョウセン」をぜひご覧になってください。