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2011年4月25日 (月)

“手術”を行います!!

今朝は、ちょっとだけ太陽が顔を出しました。 が・・・今は強い風が吹き、雨が降ってきてしまいました。

        

昨日はJリーグホーム開幕戦が・・・アルビレックス新潟vs.ジュビロ磐田は「1-1」の引き分けで終わってしまいました。

残念ではありましたが、久しぶりにJリーグの雰囲気をあじわうことができました。

           

今回は芝生の作業についてのお話を!         

第2弾は “更新作業” を紹介します。

           

「更新作業ってなに??」

         

芝生は生育とともに地中に根を伸ばし、地表面近くは芝生の根でいっぱいになります。

そこへ芝生を利用される方の体重等が加わることで、床土が締め固まってしまいます。

床土が硬くなってしまうことで、

  ◆芝生の生育に必要な “新鮮な空気” を根が吸えなくなってしまう

  ◆芝生に水が溜まってしまい、 “芝生の生育” “試合” に支障を来してしまう

  ◆根が老化してしまい、“芝生の生育” が悪くなってしまう

  ◆地面が硬くなることで選手へ負担がかかり、 “ケガ” につながる場合がある

  などの状態になってしまいます。

           

このような状態を防ぐために、芝生のグラウンドに無数の穴をあける作業を行います。

この作業を “更新作業” と呼びます。

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芝生の状態や時期により “穴の大きさ” “穴の深さ” を変えてあげます。

写真は穴をあけるための道具で “タイン” と呼ばれるものです。

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《左写真》 左の2本は“ムクタイン”  右2本は“コアリングタイン”

《右写真》 クロスタイン

       

今回はナイフ状のタインを使用します。

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「どれくらいの穴をあけるの??」

       

芝生の生育状態や作業方法によって違ってきますが、グラウンド1面に、なんと!!1,500,000本ほどの穴をあけることになります。

           

穴をあける作業以外にも、地表面に集積したサッチ(枯れ葉・古い根)をかき出す作業も行います。

           

更新作業を行うことで、

  ◆通気性や透水性が向上する

  ◆床土の硬度が緩和され緩衝力が向上する

  ◆根の伸長を促進する

  ◆サッチの除去と分解を促進する

このような効果が現れます。

              

ただ、芝生を活性化させる反面、芝生は大きなダメージを受けてしまいます。

“人”で言えば・・・“手術”を行うようなもの。

ダメージを受けた芝生は、一時的に体調を崩してしまいますので、更新作業は芝生の健康状態をチェックしながら行います。

             

“ムクタイン” “クロスタイン” などは、芝生に穴をあけるだけの作業ですが、 “コアリングタイン” はタインが中空になっているので、作業後は、このような状態になります。

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1,500,000匹の“イモムシ”(←?)みたいなものがいっぱい!!

この“イモムシ”を “コア” と呼んでいますが、このコアについて、ちょっとだけ・・・

          

スタジアムではサッカーなどの競技のために “白いライン” を引きます。

サッカーからラグビー等へラインを切り替える時には、サッカーのラインを “緑色のライン液” で消してから、ラグビー等のラインを引いています。

このライン液は土壌中に溜まってしまうため、抜けてきたコアも色つきなんです。

       

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《写真左から》 

ラインを引くことのない場所のコア【砂の色】

白いラインを引く回数が多い場所のコア【白色】

白いラインを緑色のライン液で消す回数の多い場所のコア【緑色】

    

穴をあけた後は、“目砂” を行います。

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目砂を行うことで、

  ◆グラウンド表面を均一にする

  ◆グラウンド表面を早く回復させる

  ◆サッチの集積を抑制する

  ◆芝生の生長点を保護する

  など、品質の高いグラウンドにすることができます。

           

           

更新作業には、ここで紹介した以外の作業方法もいっぱいあります。

            

今回は、芝生を元気にさせるための“手術” のお話でした。。。