芝生の観察日記

2014年2月27日 (木)

気になるのは“根っこ”

一昨昨日から昨日にかけ、一通りの作業を終えました。

まだ2月下旬(3月上旬)なので当然と言えば当然ですがsign01 Jリーグホームゲームに合わせたように・・・snowsign03

日付 3月1日 (土) 3月2日 (日) 3月3日 (月) 3月4日 (火) 3月5日 (水) 3月6日 (木)
天気 曇り 曇り 曇り 曇り 曇時々雪 曇時々雪 曇り 曇り 曇時々雪 曇時々雪 --- ---
気温(℃) 9 0 7 2 4 0 4 -1 5 -1 --- ---
降水 確率(%) 40 40 50 40 50 ---

                                   

気温も少し下がるようなので、この後、“保温シート”をかけることにしました。

今冬は雪が少なかったこともあり、確りした“根っこ”が見られますが、“根量”はまだまだ少ないようで・・・

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5月下旬に張り替えが控えていることもあり、“根っこ”だけはいつも以上に気になります。。。

                         

『健康な芝草(植物)づくりに必要なことは“根っこ”を丈夫に育てることsign03

そのためには物理的な改善が最も重要になるんですが、“全面張り替え”があるため、なかなか思うように作業ができません。。。

これから約3か月sweat01 切ない想いをしながらの時間を過ごすことになりそうですdown

                                   

2014年2月17日 (月)

17日ぶりの再会♪

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1月31日の保温シート設置以来、17日ぶりに芝生が全面 “顔”を出しました。

Img_3191気温はちょっと低めですが・・・明日から4日間ほど曇時々雪が続きそうなので、タイミングは今日しかありません。。。

今日は、“根っこ”の促進剤などを散布し、夕方には再び保温シートをかける』という作業を行います。

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久しぶりに・・・芝生との“再会” & 芝生作業の“再開”になります。

                     

芝生の状況は・・・

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写真Img_3187                      

保温シートの下とはいえ、ほどよく乾いた状態でup 雪の下になっていないと芝生の“顔”が全く違いますnote

まだまだ黄色くなった“葉っぱ”が目立ちますが、天候さえ安定してくれれば、とても良い状態になってくれそうですshine

                              

 

天候さえ安定してくれれば・・・

                               

2014年2月 5日 (水)

“激動の2014シーズン”に向け!

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今朝の最低気温は-4℃

風が7m/sほどだったので、体感温度は-11℃ほどsign03

今季一番の冷え込みで、保温シートの上はバリバリに凍りつきdown シートをそっと剥がし温度を測ってみました。

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保温シートの中は・・・何とか氷点下は免れ・・・+1.0℃

                                 

一番気になる“地温”の方は・・・

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6.2℃sign03

保温シートのおかげでup 僅かではありますが、地温は上がりつつあります。

                              

 

J.LEAGUE Division 1 2014シーズンのホーム開幕まで⇒ほぼ1ヵ月sign03

今冬はまとまった雪も降らなさそうですsnow

2014シーズンは、“芝生”にとって色々な意味で激動の年になりそうですsign03

アルビレックス新潟のリーグ優勝・・・芝生の張り替え・・・などなど

幸先の良いスタートを切りたいものですshine

 

                                           

2014年1月24日 (金)

大幅な・・・『上回り』&『下回り』

新潟では、お目にかかる機会の少ない放射冷却現象で、今朝の冷え込みは一段と厳しくなっています。

放射冷却とは=地表面が熱を放射して温度が下がり、付近の気温が下がる現象で、風が弱く晴れた日の夜から明け方にかけて、冷え込みが厳しくなる現象です。

出勤途中rvcar道路に設置してある温度計を見るとeye -6℃との表示がッsign03

今日の天気は晴れ晴れ晴れ

『新潟の1月下旬』とは思えない天候で、日中の気温は10℃まで上がるようです。

1月下旬の平年値を見ると・・・最高気温は5℃・・・最低気温は-0.2℃・・・

最高気温は大幅に上回りup 最低気温は大幅に下回りdown

暑ければ上着を脱ぎsweat01寒ければ上着を着てdash・・・私たちは自分の意思で体温調整ができますが、自らの意思で動くことができない芝草達はジッと寒さを堪えています。。。

芝生には霜が降り、見るからに冷たそうな・・・

Img_3075                      

地温は・・・3.8℃

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『芝草の生育適温はこちら!』

                                       

『今日は気温も上がるし、お日様にも会えるから、もう少しのあいだ辛抱してねnote

そう想いながら、芝生を励ましていますshine

                                                     

2014年1月15日 (水)

芝生に降りた氷の結晶!

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新潟では珍しく・・・晴天無積雪無風

お目にかかる機会が多いわけではない『霜』が芝生に降りていました。

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霜は、冬季の晴天で無風の夜など、放射冷却によって冷やされた大気中の水蒸気が地面や地物の表面に昇華(気体が直接固体になること)してできた氷の結晶のこと。

関東以西ではよく見られる現象だと思いますが、新潟の場合は関東以西のように日中の気温が上がるようなことがないのが残念でなりません。。。

スタジアムで記録した今朝の最低気温は-4.5℃sign03

寒地型芝草の生育限界温度は5℃と言われていますので、今は動くことなくジッと寒さに耐えている状態です。。。

今は・・・複雑な心境で芝生を見つめることしかできません。。。

                                  

2013年10月13日 (日)

『ゼロ』

キックオフsoccershoedashまで1時間ほどになりました。

今日はとても暖かいに日なりました。

日向にいると暑いくらいsweat01 でも、日陰に入ると、ちょっと肌寒いくらいdown

ピッチも日陰に入り始めました。

10月に入るとピッチの南側では日照時間が『0』になってしまいます。

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南側(写真右側)の日影が出て行ったと思うと・・・直ぐにメイン側(写真左側)から日影が入ってきます。。。

今日は、午前11時30分くらいでした。

南側の芝生がすっごく弱くなってしまうんですよねdown

                                

2013年10月 8日 (火)

お日様の顔を見られない芝草達!

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こんなにいい天気sunなのに・・・夕方から崩れ始めcloud・・・そして・・・台風24号typhoonが・・・

台風24号typhoon 9日には温帯低気圧に変わるとのことですが、再び発達し暴風・強風になる可能性もありますので引き続き警戒が必要ですdanger皆様ご注意ください。

暑い!                      

この時期にはありえないほど気温が上がっています。

《10月8日 午前10時現在》

芝生表面の温度は31.8℃

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地温はようやく適温域に入り・・・22.6℃

生育適温とは・・・こちらをクリック!

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ここからが“根っこ”の本領発揮sign03

と言いたいところですが・・・この時期、日照時間の長いところで4時間ほどdown日照時間の最も短いところで20分ほどdowndowndown

あと一週間もすると、南側は全く陽が当たらなくなり、時が経つにつれ、その面積がどんどん広がっていき、お日様を見ることのできない芝草達が増えていきます。

                                       

本領を発揮できるのは、ほんの一部の芝草だけのようです。。。

                            

 

2013年10月 5日 (土)

自分の身を削りながら・・・

色々な意味で激しいdash試合でした。

そんな中でアルビレックス新潟が“勝点3”を奪いホームゲームsix連勝

激しい試合だけに芝生の傷みも激しく・・・

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芝生の傷み                     

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それでも、前節までの傷み方とは違ってきています。

少しずつですが“根っこ”が伸びてきています。

自分の身を削って、人のために頑張ってますrock

これからも頑張ります                                   

2013年9月26日 (木)

悲しい・・・「しばふ物語」

気温がぐっと下がり、昨日との気温差は約10℃!

これだけの気温差は体調を崩しやすいので皆さんお気をつけください。

今日の気温は寒地型芝草にとって最高の環境です。

がッ! お日様が顔を出してくれないのは残念です・・・

                         

今日は久しぶりに作業もなく、一日じっくり養生にあてます。

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一週間前にまいた種も順調に育っています。

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3日後の29日には「第11回しんきんカップ新潟県キッズサッカー大会」があるため、明日もう一度、種をまいて10月5日のJリーグに備えます。

                      

スポーツターフの中でも寒地型芝草の宿命ですが、芝生利用があることで芽を出した芝草の一部は短い一生を終えることになります。

悲しい・・・悲しい・・・しばふ物語です。。。

                           

2013年9月14日 (土)

改めて実感しています。

Jリーグはホーム5連勝を飾りましたshineshineshine

しかも! 今シーズン初めて30,000人越えの33,378名のサポーターの皆様から応援に駆けつけいただきました。

喜ばしいかぎりですnote

次節からアウェイ2連戦です。

10月5日のホームゲームに“勝点6”のお土産をshine

なでしこリーグでは惜しくも“勝点3”を奪取することはできませんでしたが、Jリーグでの“勝点3”と今シーズン“最多の応援”をいただき、新潟の雰囲気を存分に味わいました。

                    

勝利の舞台となったピッチの方はというと、勝利の代償があまりにも大き過ぎて・・・

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改めて芝生管理の難しさを実感しています。。。

“葉っぱ”が生育する地上部と“根っこ”が生育する地下部の生育適温が違うことは、「しばふ物語」の中でお話ししました。

“葉っぱ”は生育適温に入ると敏感に反応し、ぐんぐん伸びていきますが、“根っこ”は生育適温に達しても、そう簡単には伸びてくれません。

結果的に上の写真のような状態になってしまいます。

“葉っぱ”はとても健康な状態に見えるのですが、まだまだ“根っこ”が伸びておらず、スパイクで踏ん張ったところが捲れてしまいます。

元々、根量が多いわけではない寒地型芝草の宿命なのですが・・・

                                  

明日・明後日とスタジアムでイベントがあるため、17日から約10日間の更新養生期間に入ります。

10月5日のホームゲームでは、選手の皆様には品質の高いピッチを! サポーターの皆様には感動していただけるようなピッチを提供させていただけるよう、明日から更に頑張りますので、今後も東北電力ビッグスワンスタジアムの芝生を見守っていただけますよう、よろしくお願いいたします。

                            

2013年9月 2日 (月)

次世代をになう君たちへ!

29日の夕方に播いた芝草の種も順調に芽を出してきています。

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このまま全てが生き残ってくれれば嬉しいのですが、このうち何割の芝草が生き残ってくれるのか・・・

 

次世代をになう君たちへ!

『“暑さ”や“利用”に負けず生き抜こうrock

               

2013年8月27日 (火)

早く下がって!

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まだまだ日中の気温は上がってしまいますが・・・嬉しいことは夜温が下がってくれること!

日中に受けたストレスを気温の下がる夜間に緩和してくれることで、少しずつではありますが、“葉っぱ(地上部)”の方は元気が出てきているようです。

 

Img_2300 ←“根っこ”の生育適温は(こちらをクリック!)

でも、“根っこ(地下部)”の方はまだまだ衰退傾向にあり、前節のJリーグでも傷みが顕著に現れてしまいました。。。

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明日は中3日での『2013 J.LEADUE Division 1 第23節 アルビレックス新潟vs.ジュビロ磐田』

明日のゲームに支障をきたさないよう・・・傷んだ部分の張り替えを!

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早く! 地温が下がってくれるといいのですが・・・

 

2013年8月 2日 (金)

今日は“天気雨”

天気がいいのか? 悪いのか?

久しぶりの“天気雨sunrainが・・・

今日と明日は まだ気温が落ち着いていますが、明後日からは気温が上がり始めそうです。。。

いよいよ新潟にも“夏到来”のようです。

 

今日は朝一番で“刈り込み”を行いました。

雨が続き・・・気温も落ち着いているため、この時期としては“葉っぱ”の伸長が多いです。

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今もエリアによって芝生の生育が全く違っていますが、これから!この生育差が顕著に現れてきます。。。

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上の写真は生育のいいエリアです。

 

これからが正念場! 

“暑さ”には負けていられません。。。

 

2013年7月16日 (火)

生きる力強さ!

昨日は涼しいくらいの気候でしたが、今日は!気温もぐんぐん上がり暑い一日になりましたsweat01

15時の測定結果は・・・芝生上は38.4sign03  地中は30.2sign03

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どちらの数字を見ても、寒地型芝草が生きていくにはあまりにも過酷な条件です。

 

寒地型芝草暖地型芝草の生育に適した温度は・・・

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地上部《葉っぱ》地下部《根っこ》ともに生育限界温度を超えてしまっていますが、この温度を超えたからといって、全ての芝草が直ぐに枯れてしまうわけではありません。

夜温が下がってくれると、日中に受けたストレスも緩和されるのですが・・・

 

これから、日に日に暑さが増していきます。。。

お日様が顔を出すと同時に作業を始め・・・暑くなり始める10時を目途に作業を終わらせ・・・日中はシリンジングを行い・・・ピッチが屋根の日陰に覆われ始める夕方にまたまた作業を始め・・・

とにかく! 芝草のストレスやダメージが最小限となるような管理作業を行わなければいけません!!

 

芝草は どんなに暑くても日陰に入ることはできません。

芝草は どんなに喉が渇いても水を飲むことができません。

芝草は どんなに苦しくても弱音をはきません。

 

芝草(植物)“生きる力強さ”って凄い!

 

2013年7月 4日 (木)

植物の生育を阻害する“植物”

芝生の中には・・・芝草になりきった“生きもの”が住んでいるいることは以前の“しばふ物語”の中でも紹介しました。→→→こちらをクリック!

最近は違う“生きもの”が芝生の中に現れ始めました!

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写真中央にあるものを拡大すると↓

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「メヒシバ」と呼ばれる植物です。

メヒシバ(雌日芝)は、乾燥で他の雑草が枯れても繁茂する夏の代表的な植物です。

オヒシバ(雄日芝)に比べ、弱々しい感じがすることからこの名前がついたようで、「日芝」は陽のよく当たる場所に生えるという意味だそうです。

メヒシバやアキメヒシバは株下に“アレロパシー(他感作用)”を持つ植物であると報告されており、放っておくと芝草の生育を阻害して優占化することがあります。

アレロパシーッて!?

アレロパシーとは、ある植物が他の植物の生長を抑える物質(アレロケミカル)を放出したり、あるいは動物や微生物を防いだり引き寄せたりする効果の総称です。

この“アレロパシー”を持つ植物は非常に多く・・・代表的な植物に“セイタカアワダチソウ”“クルミ”“サクラ”“マツ”“ヨモギ”“アスパラガス”などがあります。

もっとも芝草の中にもこのアレロパシーを持つものがあり、“センチピードグラス”や“ペレニアルライグラス”などが知られています。

 

このメヒシバも、もちろん雑草扱いですので一本一本丁寧に抜き取っていきます。

突然! なぜこんなに増えたのか???

環境が変わったのでしょうかsign02 ご自宅の庭に増えていませんかsign02

この“メヒシバ”という植物が・・・